私がたっ君を好きだと気付いた朝
社交辞令。
「また今度是非!」…(←計画を立てる気は無いのに)
「次回も楽しみにしています!」…(←実は楽しくなくても)
島国の日本人独特の文化なのでしょうか?
日常的に気を使い、(よく言えば)相手を思いやる言葉掛けで溢れているような気がします。
それは、時には、下手な期待を持たせて相手を落胆させたり、
本心が分かり辛く、返って誤解や不安を生む結果になったりして、
普通はその方との関係の深さで、
社交辞令だと察して流すものですが、
たっ君の場合は、敏速に実行していくので驚きました。
例えば、私に少し体調の悪い箇所を見つけると
「〜病院がとても良いから行って!」
と言ったかと思いきや、3日以内に都合を付けて私をそこへ連れて行くのです。
3日どころか話した直後に連れて行かれる事もあります。
私的には、命に別状の無い疾患。
当然の様に社交辞令だと思う訳で、
「そうね〜。有難う。行けたら行くわね。」
で完結しているので、実行されるとそれはそれは驚いてしまう。
主人とはもう無理だと諦める切っ掛けとなった、
生死に関わる疾患の、年に一度の定期検診で、
当時の衝撃がフラッシュバックしてお手洗いで泣いてしまった話をしたら、
「今年から一緒に行くよ」
って。
私、医療従事者ですし、過去にもそんな心配された事なんて一度も無いわ。
…一事が万事、その様な対応がずっと続いていた
ある日の朝。
いつもは目覚めた瞬間、
「カズさんどうしているかな?」
と、まるで挨拶かのように無意識に呟いて少し切なくなるのに、
その日の朝は、
「たっ君に今日も会えるかな?」
と…あれ?
その瞬間、
「私、たっ君の事が好きだわ…」
と、ボーッとした頭で、
あぁ、しまったぁ…と苦笑いをしてしまったのでした。